いつか来た道 2006 1 23
今から5年以上前に「ITバブル相場」というものがありました。
この時も、短期間で、資金を10倍以上にした個人投資家がいると、騒がれたものです。
来る日も来る日も、ストップ高が続き、
ネット株の株価は、あっという間に、2倍、3倍、
銘柄によっては、最終的に10倍近くなりました。
どうして、そんなに急騰したのか。
それは、多くの人が、最後の一線を越えてしまったからです。
最初は、多くの人が、現物で、ネット株を買っていたのですが、
そのうち、それを担保にして、
信用取引で、同じ銘柄のネット株を買うようになったのです。
これで、あっという間に、株価も、投資資金も、10倍近くなったのです。
しかし、終わりは、あっけないものとなりました。
来る日も来る日も、ストップ高が続いていたネット株が、
今度は、来る日も来る日も、ストップ安が続くようになったのです。
こうして、短期間に、「株長者」になった個人投資家は、
短期間に、すべてを失ったのです。
「二階建て」は、やってはいけない「禁断の果実」です。
それは、現物で、A社の株を買い、それを担保に、
信用取引で、またA社の株を買うことです。
この方式ならば、短期間に、資産を急増させることができます。
しかし、株価が急落すると、あっという間に、資産を失います。
極めて、ギャンブル性が高い投資法です。
私は、プロより、個人投資家の方が、
運用成績がよくなる状態を、バブル状態と考えています。
プロは、大勝もしなければ、大損もしないでしょう。
常に、どんな環境になっても、一定の成績を残せるのが、プロだと思います。